喜ばれる洋蘭の贈り方シリーズ。今回は「お店に贈る編」です。
「家庭に贈る編」の記事はこちら → http://morita-orchid.com/trivia/653/
飲食店やクリニック等の開業祝いで、華やかな祝い花が並んでることを目にすることはみなさんも多いのではないでしょうか? 一方で、開業当時、華やかできれいさだった胡蝶蘭が、店の外に出されたままで、雨風にさらされて花もしぼんでほとんど落ち、なんとも悲しい状態のお花を目にしたことも、あるのではないでしょうか?
【大きい胡蝶蘭はお店にはかえってじゃま?】
飲食店やクリニックは小さいお店も多く、客席等もあるため、あまり広いスペースがとれないことも多いもの。あまりスペースがないお店で、大きいサイズの胡蝶蘭は邪魔になってしまうかもしれません。
お花が外に出てるのは、みなさんに見ていただきたいという思いもあるかと思いますが、店内に入らないから外に出しているという本音も。せめて気候に合わせて、お花を出し入れできたらいいですが、毎回出し入れするのも大変なので、そのまま外に出したまま、せっかくのお祝いのお花がむざんなことに・・・というケースも多いです。
【長く心にとめてもらえるレジ横サイズの小さめの胡蝶蘭】
あえて、レジの横やカウンターのところ等に置ける小さめの花にすると、きれいな状態のものが、長い間スタッフの目にも、お客様の目にもとまります。
先日贈り方に関心したのが、青いカラーがトレードマークの印刷屋さんに、青い胡蝶蘭が開店祝いに贈られていたこと。その胡蝶蘭はレジ横カウンターの目立つ場所にずっと置かれており、とても目をひきました。こういった心遣いのある花はもらい手も嬉しかったのだろうと思いました。
胡蝶蘭は室内でお世話をすれば、3ヶ月ほどもちますので、ずっと長くお店を活気づけてくれることでしょう。取引先の開店祝い等の場合、立て札もつけることも多いので、開店当初だけでなく、その後も長く、すてきな胡蝶蘭の印象とともに、御社名が取引先の方の心にとまることにもなります。
【ラッピングがない方が親切?!】
胡蝶蘭ギフトには必ずつけると思いがちなラッピング。鉢のまわりを様々な色のラッピングでつつみあげます。森田洋蘭園では、このラッピングも固定概念にとらわれず、TPOに合わせて、使う・使わないをきちんと選択することをおすすめしています。
まずラッピングが店の雰囲気を損なわないように贈ること。シンプルにシックに統一されたお店に、金色の鮮やかなラッピングをしてしまってはもったいありません。
また、ラッピングがついたままだと、お花にお水をあげた時に水がラッピングにたまってしまうため、もらった方によっては、ラッピングをはずさずにお水を全くあげないか、お水をあげたまま、水がたまってしまい根腐りをおこしてしまうか、どちらにせよお花の健康にはあまりよくない状態になってしまうことがあります。
ラッピングなしで飾れる鉢も十分すてきですし、ラッピングを使わずに、育てるのに実用的な、水受け用の陶器のお皿をつけるのも親切です。
飲食店にせよ、クリニックにせよ、小売店にせよ、お店の雰囲気が売り上げにつながるもの、開店当初だけ華やかなだったけど、どんどんしぼんでみすぼらしくなって・・・なんてことのないように、固定概念にとらわれないちょっとした心遣いが、商売繁盛の応援になるかと思います。
<下写真:水受け用の陶器のお皿つき>